コンテンツマーケティングという言葉を聞いたことがある方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかしながらどのようなコンテンツがあるか、また実践方法について詳しくご存じでない方も少なくないことでしょう。 本記事ではコンテンツマーケティングのメリット・デメリットや実践方法について、外部委託するべきかどうかなどを 解説しております。よろしければご覧ください。
Contents
コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、コンテンツを作成・使用したマーケティング手法の一つです。以下で詳しく解説いたします。
コンテンツマーケティングの定義
コンテンツマーケティングとは、コンテンツ(広告でない、有益な情報)を使ってユーザーとコミュニケーションをとるマーケティング手法のことです。コンテンツマーケティングの目的として、ユーザーに商品やサービスを認知してもらうことが一般的です。
コンテンツの例
コンテンツマーケティングで扱う「コンテンツ」には様々な形式があります。以下では一例をご紹介いたします。
- テキスト
- ホワイトペーパー
- 動画、SNS上のコンテンツ
- プレスリリース
- メールマガジン
コンテンツSEOとの違い
混同しやすい言葉の一つに、コンテンツSEOがあります。SEO対策のうちコンテンツを用いたものを指します。以下のようにイメージするとわかりやすいです。
SEO対策の範疇では、外部対策がコンテンツSEOと呼ばれることもあり、テクニカルSEOが内部対策と呼ばれることもあります。コンテンツSEOはオウンドメディアを指すことも事実多いです。
確かに同義ではありますが、コンテンツマーケティングとは更に広義なものを指し、他の領域も含まれます。例えばSNSなどの併用やYoutubeなどの併用もコンテンツマーケティングの一種となるのです。
コンテンツマーケティングのメリット・デメリット
コンテンツマーケティングにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。以下で表にまとめましたのでよおければご覧ください。
メリット | デメリット |
---|---|
・嫌われないマーケティングができる ・検索エンジンやSNSからの集客ができる ・広告費を抑えられる ・露出が増え、見込み顧客との接点が増える ・ストック資産を作れる ・ロイヤルティ高まり、顧客をファン化できる | ・すぐに成果が出ない、売り上げに結びつかない ・手間と時間かかる ・継続が必要なため定常タスクが増える |
コンテンツマーケティングは能動的な検索や興味から流入が始まる為、相手の興味が得られやすいです。
そのため嫌われないマーケティングができるというメリットがありますが、反面すぐに成果が出ないというデメリットがあります。また、制作したコンテンツはストックとなり継続的に効果をもたらしてくれますが、コンテンツ制作には手間と時間がかかります。
以上のようなメリット・デメリットを踏まえコンテンツマーケティングに取り組みましょう。
コンテンツマーケティングを成功させるポイント3選
コンテンツマーケティングはすぐに成果が出ないとご説明しましたが、成功させるポイントは存在します。3点にまとめて順に解説いたします。
ペルソナ・目的・KPIを明確にする
コンテンツマーケティングを初めて実施する際、ペルソナ・メディア方針(目的)を明確にすることがとても重要です。最初のこれらの明確化が曖昧だと、メディア設計段階から着手方針が曖昧になり、SEOキーワードの設定が定まりません。
また事前のKPIの設計やシュミレーションが曖昧だと、コンテンツ更新後の効果測定にて「何を基準にして」現状が「良いのか悪いのか」の評価自体ができません。
このような「前提となるユーザー(ペルソナ)」や「追いかける目標(≒KPI)」がない状態でコンテンツマーケティングを長く続けていると、コンテンツを作ることそれ自体が目的になってしまう事象もいくつか垣間見ています。
よって、本末転倒な事態を避けるために上の3点の初期設計を大事にしましょう。
ペルソナのニーズに合致した、有益である情報や解決策をコンテンツに盛り込む
コンテンツの内容が配信側の独りよがりになってしまっては意味がありません。ユーザーに寄り添い、ニーズに合致していることがコンテンツ制作において肝心です。
下は作成ペルソナ(左)に対するジャーニー(右)で、あるべきケースに対して必要であろうコンテンツを洗い出した実例です。(モザイクで恐縮ですが)
このように、対象のペルソナの行動パターンや業務ケースなどを顧み、どのようなコンテンツで、ユーザーの解決策をどこに置くかの設計が必要です。SEOで定量的なキーワードは拾えますが、定性的なニーズに対するゴールも忘れないようにしましょう。
例えば営業なら、商談前にチェックすべき事前リサーチ事項の要点やチェックポイントを1枚にまとめたDLCは喜ばれますし、マーケッターなら管理表的な雛形があったら喜びます。
このような実施をすると価値の高い情報となります。きちんとした設計の場合は流入に対するCVRに明確に反映されます。
なお上記設計のコツはこちらの記事の Step1:ペルソナの言語化・競合KWリサーチ 〜 Step4:トピッククラスターの設計・成果シュミレーション でもうすこし粒度高く解説しておりますので、ご参考にしてください。
成果が出るまで時間がかかることを前提にする
コンテンツマーケティングは一朝一夕では成果が出ません。コンテンツの数が1つや2つでなく、数十作ることでやっと効果が出てきます。前提、2〜3年スパンで考えるべきプロジェクトです。
そのため、コンテンツマーケティングを継続できる体制を構築することが必要です。企画 → 実施 → チェック&修正が無理なくできる体制を整えるとよいでしょう。チームを作成して運用していくことも効果的です。しかしながら通常業務に加えてコンテンツマーケティングを行うことは簡単ではありません。後述する外部に委託するという選択肢もあります。
さらに詳しくは オウンドメディアは意味がない? よくあるミスや間違い を参照していただくと意図がわかりやすいと思います。(主題がオウンドメディア記事ですが概念としては大体同じくです)
コンテンツマーケティングの実践手順
コンテンツマーケティングの具体的な実践手順について解説いたします。
ペルソナを決める
コンテンツマーケティングのターゲットを決定します。ユーザー像を定量化することで、どのようなコンテンツを届けるかがより明確になります。具体的には、どんな悩みやニーズを持つ、どんな状況にいる人なのか、を言語化するとよいでしょう。5W1Hのフレームワークも効果的です。
カスタマージャーニーを作成する
カスタマージャーニーとは、顧客が製品やサービスを購入するまでのプロセスや経験を指します。潜在層のユーザーが商品・サービスを認知し、購入にいたるまでにどのような経験を得るのかを可視化します。カスタマージャーニーを作成することで、サービスの全体感を把握することができ、業務の棚卸しをすることができます。
コンテンツ、配信先、目標を設計する
ペルソナやコンセプトに合わせ、どのコンテンツをどのメディアで配信するかを決定します。コンテンツの種類は先に挙げたようなテキスト媒体のものやSNS上の動画、ホワイトペーパーなどがあります。
また、メディアには大きく3つ種類があり、トリプルメディアと呼ばれています。
そのうちコンテンツマーケティングの配信先となるのは主に「オウンドメディア」および「アーンドメディア」です。詳しくはこちらの記事の メディアには三つの種類がある(トリプルメディア) をご覧ください。
目標設定:KPIの設定
次に、目標設計を行います。
目標を定量化し、具体的な数値を盛り込んだKPIを設定します。このKPIから逆算し、行う必要のある施策や実施事項を洗い出しましょう。KPIの設定の際、コンテンツや目的ごとにカテゴライズするとよいでしょう。
以上よりコンテンツとメディアの形式、KPIを決定した後は制作に入ります。
制作と動線設計
コンテンツ制作においては、「成功のポイント」で挙げたように価値の高い情報を盛り込むことが重要です。ペルソナに向けてニーズに合致した情報を盛り込み、コンテンツを制作しましょう。この際、CTAの位置が重要です。注目度が高いところや離脱率が高いところに導線を引きましょう。
こちらの記事では簡素で済ませてしまっておりますが、さらに粒度が高い説明はこちらの記事にてStep1~8で順序立てて記載をしていますのでご参考にしてください。
コンテンツマーケティングは社内で行うべきか、外部委託がよいか
コンテンツマーケティングは社内で行うべきでしょうか、それともプロの業者に外部委託する方がよいでしょうか。どちらにもメリット・デメリットがありますので、以下で順に解説いたします。
社内でコンテンツマーケティングを行う場合
メリットは以下が挙げられます。
- コンテンツマーケティングをインハウス化することで社内にナレッジが蓄積できる
- 現場の一次情報をコンテンツに反映できる
- 手数料がかからない
しかしながら以下のデメリットが挙げられます。
- 手間と時間がかかり、本業にしわ寄せがくる。
- 成果が出るまで時間がかかるため、周囲の理解を得る必要がある。
- 客観性が損なわれ、コンテンツの内容が偏る可能性がある。
- ナレッジがない状態から始めるため、初期は運用が難しい
外部委託してコンテンツマーケティングを行う場合
反対に、外部委託する場合のメリット・デメリットをご紹介します。
- 何より手間と時間がかからず、圧倒的に工数削減できる。
- 運用会社は第三者のため客観性があり、ノウハウや実績があるため安心して任せられる
- 成果が出るまでのスピードを向上させられる
しかしながら以下のデメリットが挙げられます。
- コミュニケーションコストがかかる
- 費用が継続的にかかる。
詳細は前途見出し同じくです。判断基準、および選択の閾値はこちらのオウンドメディア記事のStep6:編集者、ライターなど人材確保 で詳しく説明しておりますのでご参考まで。
コンテンツマーケティングで能動的顧客の集客を!
成果が出るまで時間はかかりますが、コンテンツマーケティングを実践することで認知度を向上させ、効果的な集客が見込めます。制作したコンテンツはストック資産となり、PDCAを行い修正を繰り返すことでより効果の高いコンテンツとなります。本記事がコンテンツマーケティングのご参考になれば幸いです。
コンテンツマーケティングは手間と時間を取られるため、通常の業務の合間に実施することは難しいものです。そのため、実績やノウハウのある業者に外部委託するのも一つの手です。Experienceではコンテンツマーケティングのディレクション業務を請け負っております。ぜひ一度お気軽にご相談ください。