「目的厨」が組織をリビングデットに追いやるのを何回も見た件 - 人を動かし成果を出すのは具体とプロジェクトマネジメントだという話 (9W4Hの提唱)

「地位か名誉か金か、いや、大切なのは目的だ」

これは幕末における、五代友厚の名言です。同感であり、社長はここの旗を掲げれるか否かなのだろうな、と思います。しかしながら残酷な事実として「目的」「目的」という組織ほど、なぜか施策が進みません。

そして、最近薄々わかってきたのだが、それは必然なのではないか? ということです。うまく回っている会社と、何が違うのか? という部分の面白い共通点がありました。案件介入の最中、大事なことかと思ったので更新します。下流工程やオペレーションを軽視している人が多いと思いました。

本記事は、弊社のような第三者で多々の組織に介入する経験から、それはなぜか? どうやれば防げるかを伝えようと思います。

一言で言えば、プロジェクトマネジメント部分なのですが、組織内の人間に仕事を伝えるのにも、外注をするにしても同じく概念は流用できる部分でした。同時に思うことが多々あるので、それと共に綴りたいと思います。

Contents

きっかけは「目的が大事」というところ程、施策が進まない謎

この法人がマーケティングのコンサルティングやディレクション会社ですので、当たり前ながら第三者としてクライアントに入ることがメインです。

その中一つとして同じ文化の場所はありません。実遂行業務は、抽象から入ることも、具体の実行支援のオーダーから入ることもあれば色々です。

なんだかんだ法人たちあげて7〜8年経ち、色々な場所の課題分解から実行支援にまで入って、結論、ほとんどが同じ傾向と言い切れます。最近またデジャブ、手痛い経験をしました。

それは「目的が大事だ」「目的が一緒だったら行動はブレない」という発言する場所ほど、結局は実行動がブレて、余計に工数がかかり、結局何も進まないということです。対照的に、うまく進むには何が要素なのか? も同時並行で見ることができました。

組織規模関係なく、大体同じでした。例えば、日系のエンタープライズから、新進気鋭のベンチャーから、古参中小企業から。

基本的には最上位の権限を持つ者の

  1. 重視する価値観
  2. 根底知識や言語化力
  3. 発言やスタンス

で組織の動きが生きたり死んだりします。それは何故かということを本記事では解説しようと思います。

なぜ目的だけでは物事が進まないのか?

結論から、いくつかの共通要素がありました。結果不整合となり何も進みません。その裏には軽視、感覚値、そして最後にスタンスという要因が奥にあります。

具体的にはこのようなイメージです。

詳しく解説していきます。

1)時間 / 人の軽視 > AS IS(前提条件・地面)の整理や共有の軽視

まず一つはこの辺の整理を軽視する傾向があり、原因の起点となっています。これは例えば、以下があります。

  • モノ
  • 時間
  • 情報
  • 体制、役割、権限、ステークホルダー
  • 現状顧客数値…

大体この辺はあまり整理されていません。もちろん、整理できてない為に第三者のコンサルタントとのしての役務があるのですが、そこで課題も生じます。

現状の具体をさらに深ぼると、どうしようない部分も一定発生してエラーが起こります。

「時間」という概念の逸脱と軽視

まず「現状を探る」という行動は必須なのですが。組織によって自社言語化、顧客整理状況、横部署の風通は違います。びっくりするくらい、組織体によって大幅に違うのです。

例えば、ホールディングスになってる企業規模の場合、情報を揃えてくれている場合は1ヶ月程度、情報がゼロベースで現状咀嚼と担当把握に走るとしたら3ヶ月程度かかることもあります。

意識乖離する部分として、この辺がオーダーしたら明日 / 明後日出てくると考えている方が多いです。またそこから先の具体要件、例えばSFA導入での要件整理や、サイト全体のKW設計などが1週間程度で終わると考えてこともよくあります。

しかしながら、現実は相当な稼働や定義、合意が必要です。この辺りのタイムラインをご理解いただけるかいただけないかが肝になります。

整理した上でアンコントロールな「役割・権限」の理解

GAPの一つとして、これまでの歴史の経緯で組み上げられた文化、組織、情報、権限の壁があります。

上の結果、「必要なKPI現状は社内を全部探ったのですがそもそも(仕組み上)わかりませんでした」「必要なアカウントの社内権限はいただけませんでした」ということも。組織によっては永遠に回答がない、ないしは出てこないこともあります。

このような場合、時間をかけた分、勘当されることがあります。最近も「それ後から言われてしまうと辛いな」といただいた案件がありました。

が責任をこちらに求められても、どうしようもないことも多いです。何故ならばそれがクライアント組織のルールであり、今まで積み重ねてきた組織の結果なのでですね。( ここを治す場合は二人三脚で長期的に一緒に取り組んでいく必要があります )

2)言語化を軽んじる事による「要求定義」と「要求定義」のブレ

前提状態の把握ができた後、実施可能な部分がわかります。次のチェックポイントとして、その後のブレイクダウン粒度の質が大幅に変わります。

目的に対して、解決の為の「要求の定義」を決める必要が出てきます。それを「要件の定義」に落としていくとスマートなのですが、その部分をあまり大事に思っていない問題があります。

「要求定義段階」でのブレ

要求定義とは、目的に対しての成すべき「要素」の言語化です。私どもはその「要求」を聞き込んで把握する必要があります。よくあるベースは以下です。

  • 欲しいのは(もしくはユーザーに提供したい)何か?
    • 価値は具体のアクションなのか?、数値なのか、分解した要素なのか?
    • 数値、および要素が欲しいとしたら、具体的に何が欲しいのか
  • 主題とする領域はどこなのか?

開発ならこのオーダー次第で、じゃあMVP策定から、なのか、リソース当てて機能開発なのかという話になります。マーケティング施策の場合にはリサーチなのか、社内の情報整理と示唆だしからなのか、もしくは領域は決まっているので具体の施策からなのか? という具体の要件が決まってきます。

ここがブレると後が辛いので、できる人ほどゴリゴリに明確化することが多い印象があります。

しかしながらこの辺りで課題発生、「目的に対する要求」がブレることが多いです。その「目的に対する要求」は数値なのか、要素明確化して整理するのかが頭の中でブレイクダウンして決まってないのですね。

感覚優先で後から変わる、忘れてることも多いです。

例えば、ドキュメント化しても後から「そこじゃないんだよな」「なんかズレてるんだよな」と言われます。良くあることは、社内整理は優先度は低くて、実は「只々数値成果が欲しかった」ということも多いです。言語化、何回繰り返しても繰り返してもブレます。

しかしながら、初期に定義してくれないと「要望に対する、具体の行動ベースだとしたら真逆」なのですね。

一言で言えば「推して察せ」という文化が強く「言語化」が後回しな傾向があります。この辺りが「ちゃぶ台返し」という部分に繋がります。こうなると、行動が定まらず成果は出ません。

そこから先の要件定義での「決まらなさ」

そしてその先、具体の話になります。ここからは専門知識がどうしても必要になってくるが、そのあたりは重要に思ってないことが多いです。

具体的には、この辺りで要件の定義段階にて、以下の発言がセットで出てくる傾向があります。

  1. 大事なのは手段の話ではない、目的を振り返れという発言
  2. ピンとこない

個人的経験則をお伝えするのであれば、これらはほとんどの場合、悪手に転ぶことが多いので注意が必要です。自分がこの立場になったらこのような発言をしないように、注意しましょう。

1は今の段階でその抽象を伝えたところで、何も結果は変わらない(ことが多い)。なので要求定義に関わること、ないしは要件定義の議題に沿う話、「どうすれば解決するか」にフォーカスすることが好ましいです。

2は多くの場合、論理的生合成と一致しません。人間はつまるところ最終的には「好きか嫌いか」なのです。自分が成果を分ける判断をしなければならない場合、バイアスは除く意識をしましょう。自分が専門知識のない方は意思決定を一番専門知識を持つ者に任せましょう。

とは言いつつ、第三者の場合、限界はあるので最終意思に従うも、その権限者の意図通りに決めてしまった施策が、数年来に渡って消えない痕を残すこともあります。見えてるのにパワーバランス的に防げないということもよくあります。例えば新規事業、SFA導入やデータベースに纏わる話など、一回やってしまうと取り戻せません。

ここで問題となるのは「成果を分けるポイントなのに感覚値」ということです。

3)スタンス

最後にスタンス。ここで面白い共通項が見て取れます。

悪例:常に非協力的 / 後ろ向き / 威圧的

前提として「そんなことも知らないのか?」というスタンスを常に取られ、ちょっとしたことで糾弾される組織だと、慎重になり進みづらいです。

社内で動く場合、他部署から接点を持つにあたり綿密、慎重になる必要があり資料工数は増えます。蜂の巣を触るように動き会議設定をする必要があります。

結果工数増で「まだ?」となります。かつ他部署からは「立場を陥れる害」とみなされ、プロジェクトオーナー「自分の評価を蔑む原因」なので評価はされません。社内なら最悪降格、外部なら契約解除となります。

実施する側も辛く、進みが遅いです。

好例:協力的 / 好意的 / 組織風通しが良い

一言で言えば、真逆だと(物理的にも)成功しやすいです。例えば AS IS を一緒に把握、整理することに前向きである、要求定義や要件定義に前向き、課題の提示が喜ばれます。

具体的には以下のようなイメージです。

  • 相互の立場理解、威圧などせず同じ目線で話をしてくれる
    • こと役務、権限の情報提供
    • 時間の概念の相互理解
  • 全社として風通しが良い、横の部署の仲が良い
  • 課題を提示すると、歓迎される

実施する側としては具体施策が一緒に出せ、かつ早く成果がだせ、精神的にも楽です。

結局、組織と人の問題に帰結する可能性

現状この結論でいます。結局、人が成果を司るのですね。以下は弊社の営業資料の抜粋なのですが、The model的な協調組織でないと成り立たないのですね。

もしくはHubspot社が提唱する フライホイール というような、顧客中心組織でなければ成功は遠のくと結論づけてもいいと思います。

参考:IT Media

個人的経験則、テクノロジーの進化や施策の高度化で、1部署でできることには限界がある為、後十数年経ったらば、ビジネスも「血の通った組織だけ」が残る可能性は高いと感じます。

類は友を呼ぶ

そして同じ部類の人間が集まるんだな、というのは感じる所です。

悪手を繰り返す場合、余計外部や新参が入りづらい組織となります。モチベーションがある人は余計抜けやすくなります。地獄絵図のくせに結果が出ません。そしてどこかのタイミングで人員が固着して後戻りできなくなります。

好手を繰り返す組織で働くと楽しく結果が出るので効率的です。業務委託の境目なくワークし、インハウス化も進みます。

なので有能な人材は内部外部関係なく、本音を言わずしたたかに好手企業にリプレイスしてしまう、ないしは独立をする、と個人的には考えます。

結果、起こるリソース不整合とデスマーチ

対して望まれるのは総じて「成果」のみのことが多いです。その「成果」とは場合にもよりますが、結局は要求として、ROI、CVR、CV総数などの「目に見える数値効果」のことが多いです。

かしながら、数値成果ができるのは要件定義をし実動が発生し、成果物を残した後

つまりはスタートダッシュをかける必要があるのですが、前途の諸々があると、ToBeへの山を登る最中に高確率でイレギュラーに巻き込まれて死◯します。

チームは進む間に、GAPにあたりイメージとしてはこうなるか

もしくはこうなります。

この「地雷」とは例えば「そもそも権限や情報自体がなかった」などのイレギュラー、「土砂崩れ」あたりは「要求の前提条件が全て覆ってしまった(ちゃぶ台返し)」あたりのイレギュラーと捉えていただけたらイメージ齟齬ないと思います。

◯亡とは、プロジェクト失敗(実施できなかった、実施しても全く意味がなかった)、社員や業務委託の離脱、などが当てはまります。精神的にも肉体的にもとても辛くなります。

基本的には上の図の、事前の軽視、否言語化、感覚値からくることが多い印象です。

加速化要点 / 整理すべきフレームワーク

さて、ここからはどうすればいいのか、という具体の話に移ります。

基本的には全部揃えてくれてるクライアントなどなく、また社内であれば揃ってないから自分が任命されたのでありまして、以下に早期に以下をやるかがポイントです。

1)「昔(Past)・今(Present)・未来(Future)」と「9W4H」で「AS IS」の中に隠れた盲点を洗い出せ

なんとなくの背景 / 経緯 / 目的は誰でもくれます。しかしながら成果を出すためにはそれでは足りません。以下を意識して初期ヒアリングするといいです。

良い機会なので、私自身もこのブログを見返しながらヒアリングできるように、これまでの経験則をまとめてみました。

昔(Past)・今(Present)・未来(Future)のヒアリングを

まずはこちらで前提状況を把握しましょう。「AS IS > TO BE」のような部分の深掘りです。「AS IS / TO BE」だとフワッとして往々にして網羅されてないことが多いです。

時系列を以て、もう少し粒度細かめに聞くと良いです。

要点 ( 概念)詳細重要点補足
過去どうだったのか?・人は?
・モノは?(ツール)
・金は?( Cost )
・情報は?(KPI各種)

・課題感のきっかけを見つける
今はどうなのか?・上に同じく

・課題感未だ残る部分を見る
未来未来にどうなっていたい?・上に同じく

・プロジェクトオーナーが何を成し遂げたいか
・重要に思ってる価値観を見る(例:人か・数値か?)

余談ですがこれ、PPF(Past・Present・Future)フレームワークとでも名付けたいです。

×

「9W4H」 ないしは 「Why / Time / Person / How」 的な概念での聞き込み

大体の背景が把握できたらそこから先の、「要求定義」及び「要件定義」することになる要点を先に聞くと良いです。5W1Hだと足りません。

どこかに不整合があることが大体です。特に抜けやすい部分は★をつけました。上から大上段で聞くべき部分から並べてあります。

基本的には早く聞く、ないしは明文化することが望ましいです。あとが辛い為。

要点 ( 概念)重要点補足抜けやすい
Why(目的)なぜWhy
Why(目的)誰に対してto Whom主語となるものの深掘り
・顧客ペルソナは見えてるのか?
・社内に対しては誰に提示したい?
Why(目的)どのような価値をWhat Value今回得たい価値のスコープは、、
・機能の搭載なのか?
 (ツールも部署も)
・要素や原因の整理なのか?
・目に見える数値成果なのか?
Time(時間の概念)いつからFrom When
Time(時間の概念)いつまでにTo When下のリソースを用い間に合うか?
軽視してないか?
Time(時間の概念)どれくらいの頻度でHow oftenリソースの生合成は合致しているか?
Person(人の概念)誰がWho
Person(人の概念)誰とwith Whom要、関連ステークホルダーの洗い出し
漏れてないか?
担当使用ツールなどバッティングはないか?
How(手段の話)どのようにHow手段は現行のITやAIを用いるか?
非合理な旧式な手段となっていないか?
How(手段の話)何をするWhat
How(手段の話)どれくらいの数How Manyアプローチ数など
How(手段の話)いくらでHow much
How(手段の話)どこでWhere

こちらも「9W4H」ないしは「Why / Time / Person / How」とでも名付けたいものです。

2)GAP > 組織 / ユーザー全体のマッピング

聞き込んだとして、文字情報だけだと整理しにくいです。

自身の理解用にでいいので何かしら全体整理のマップを作っていくと良いです。(他に人に聞かれても転用できるように、以後色々役立ちます。)

活用すべきオンラインホワイトボードツール( Miro / FIgjam )

この辺りはカスタマージャーニーなどのフレームワークを活用すると良いです。無数にあるので適したものを活用しましょう。最近だとMiro、Figma(のFig Jam)などのオンラインホワイトボードツールが便利です。

両方とも無料、かつ各種フレームワークのテンプレートが一式揃っているので時短可能、かつクライアントと同時編集ができます。

Miro:https://miro.com/ja/

FIg jam:https://www.figma.com/ja/figjam/

* FIgmaはUIやUXなどのサイト構築やプロトタイピングにおけるデザイナー向け、Figjamは全体整理のコンサル向けです

両方とも一定は無料なのでとりあえず使うのがおすすめです。なお機能は大差なしです。プロダクトに落さなければいけない人はFigma&Figjamの連携に分があるくらいです。

どのような時にどのようなフレームワークを用いるかの最適解を得るために

あとは必要なのは、根底の知識ですね。私は常に以下を持ち歩いて適するものを随時勉強し覚えました。しおりサイズで常に持ち歩きができるので便利です。

随時リアルタイムで勉強をしながら覚えるといいです。

3)加味した上の要求定義 / さらなる要件定義 / 会議体の設計

ここまで来たらあと一踏ん張りです。

「9W4H」ないしは「Why / Time / Person / How」のさらなる詰め

まずは先ほどの「9W4H」ないしは「Why / Time / Person / How」を詰めましょう。要件定義として、Meceに具体に落ちていきます。

「言語」として。

会議体の設計は担当と役務を見て目的に合致したものに

次に忘れてはいけないのは会議体の設計です。最初はステークホルダー含めた定例でOKと思いますが、会話したい内容が派生していくことが多いです。

例えば「具体の話」に「大枠の話」を被されたりして何も進まなかったりします。他にもシステムの会話、マーケティングの施策の話など段々領域が分かれます。

なので目的ごとに時間を分けることを推奨します。具体の話は週次、ステアリングが月一など状況により様々ですが、PMサイドが参加者、及び目的をコントロールしてあげましょう。でないと議論が永遠に散らかります。全員辛いです。

ここまで来ればあとは、時間の問題で解決することが多いです。

それでも「どうしようもない」場合は?

これらをしても、どうしようもない場合もあります。例えば

  • なんか違う、というちゃぶ台返し
  • スコープ丸変更、約束相違
  • 永遠に言語化を濁す
  • 要素が揃っても意見提示のみ、意思決定は濁し代替案はない

など。この辺りは前途の「人のパーソナリティ」「スタンス」や「文化」に起因するので、アンコントロールです。組織文化を汲み取り、上手くやりましょう。

場合によっては、早々に引く方が良い場合もあります。この辺り、大手の戦略コンサルさんのステークホルダーマネージ、食らいつく部分は尊敬します。

組織別、依頼すべき業者

ここで自分が組織内のプロジェクトマネージャーになり、リソースやベンダーを確保しなければいけなくなったとします。まだタスクに落ちる前、抽象領域での外注判断軸も付随してお送りしておきます。

予算がある前提、あまり言語化が得意でない営業文化 > 大手代理店が安心

戦略コンサルや電博、ないしはサイバーなど大手代理店が無難です。

彼らはなんでもオーダーを拒まず咀嚼、実行しようとする文化があります。裏側の稼働は気にせずOK、実働のバッファが組める企業の為、そのバッファ込みの金額になることが多いです。

往年の戦略コンサルタント経験者は、案件獲得前からその辺の把握で前のめりに情報咀嚼し、守秘義務を結び介入をします。外資及び国内の戦略コンサルを10年以上渡り歩いてるフロントマンの方と少し前話したのですが、もはやスコープズレの恐怖は骨の髄に染みてるそうです。何回も、何回も、意識すり合わせを行います。

そのような錬磨された経験者が立ってくれ、企業の様々な「圧」を込みでの値段で受けているので安心です。

但し、あえてご意見申し伝えると、お金の力で言語化や内部整理、PMを蔑ろにした結果、官公庁やエンタープライズ含めDXは遅れ、ブラックボックスを作られ、抜け出せない状態になり、甘い汁を吸う企業が跳梁跋扈しているのが今の日本市場なのでは? という意見は付与しておきます。

よって、できたら例え大手でも、社内で一定情報、役割、権限整理はできることが好ましいと考えます。

定義言語化が得意なマーケティング文化 > 中堅代理店に依頼・インハウスが吉

対して初期成長、加速中の企業は予算などあまり取れないことも多いと思います。そういった場合、基本的には上の企業だと予算感が合わないはずです。中堅代理店やインハウス形式にてプロに依頼しましょう。

中堅代理店は例えばSEOなら、イノーバさん、ナイルさん、Plun-Bさん、Ferretさんなど。スコープを絞っているところもあれば広めところも色々です。( 私どもも、意図せずクライアント先で協業することも多いです )

基本、大手より少数精鋭です。対してそういった企業は裏側のリソースが潤沢でないです。よって以下が明確化されていると、初期加速し具体ズレもなく、早く成果に辿り着くはずです。

  • PPF(Past・Present・Future)
  • 「9W4H」 ないしは 「Why / Time / Person / How」の可能な部分

これは「コンサルが洗い出すのが仕事」なんじゃないか? というのも一理あるのですが、結局定性面が一定入る、かつサービスのUSPは自分が一番把握しています。

ならば、一定は明確化してあげたほうが色々スムーズ、かつ以後どちらにせよ二人三脚が必要です。よって、エラーが少なく成果が上がります。

工数 / 成果、どちらを取るかは現状を省み、判断しましょう。

どうしても予算を使いたくない場合

当たり前ですが、頑張ってプロジェクトマネジメントを覚えましょう。

やってみることで骨の髄で知れます。むしろ、一回燃えてみるといいです。そうならないために、本記事が参考になれば幸いです。

余談:軽視してる手段が目的を変えることもある(PDCAよりOODAの重要性)

なお、あえて提言したいのですが、「手段が目的を変える」ことも多く経験しています。

背景として、今は即実行可能なSaasや、広告手段、サブスクサービスなど、大体アナリティクス付き、またAIも進化しています。「数値脳」があれば、ユーザーの実情がすぐ知れます。また、リアルタイムで共有できます。

その実情は今まで主観で考えていたこととは「全然別」ということも多いです。その判明した実情より、本来の定義した目的自体、ユーザーは全く望んでなかったりします。

進行状態にもよりますが、具体が進んだのち、Plan(仮説ベースの議論)をする時間より、アクションをスモールでも良いので実施できる企業の方が、結論は真実や実情に近くなる印象があります。

即現状観測できる、OODAできるツールを使うのがコツです。

例えば議論の末、(One driveにも何も繋がってない)エクセルで管理など本当にあります。スプレットシートを活用してGOなどなら分かるのですが。この時点で目的達成は無理が見えてることも多いです。

よって軽んじてる手段が、目的を覆すこともあるのです。

要点再掲 / 解決の為に

最後に再掲としてまとめます。

悪い方に転ぶ原因

  • 時間と人( 役割 / 権限 / 人員)の軽視
  • 否言語化 / 感覚値
  • スタンス

結果起こる悲劇

  • リソース不整合
  • デスマーチ
  • 目標の未達
  • 自身の低評価、共倒れ
  • 人員の離脱

解決するためには

以下を実施しましょう。

  • 時系列面:PPF(Past・Present・Future) 整理
  • 要求 / 要件定義面:「9W4H」 ないしは 「Why / Time / Person / How」整理
  • スタンス面:二人三脚と協調

終わりに

「取り仕切る側の人」に本記事が参考になれば幸いです。

なお弊社では上の整理や解決部分、クライアントの「コンサルティング」というより「コーチング」という形に今シフトしています。

なぜならば、結局「サービスを行う本人自身が理解・卒業」しないと同じことの繰り返し、そして人に作ってもらった「料理」は基本不味いもの。対して「自分で作った料理は綺麗でなくても美味しい」のです。

近日中そのサービスをリリースしようと思います。先んじて気になる方は以下よりお問い合わせいただけたら嬉しいです。

Follow me!

マーケティングチームを組成 – 戦略から実行支援まで

上流から下流まで一気通貫介在し、施策最適化。

とにかく早く、最大の成果と、成果物を残すためのプランです。

レンタルCMO&PMソリューション
Ryoji Takada

Ryoji Takada

座右の銘は質実剛健。PDCAをやり遂げプロジェクト収益化まで愚直にやるのは得意分野。あだ名は夜桜で、昔は格闘技のプロであった時の名残。バイクとファッションと格闘技が好き。

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事
PAGE TOP
PAGE TOP